2016年5月▶東京アートウイーク2016/東京都現代美術館「MOTアニュアル2016 キセイノセイキ」▶『見えない演劇』

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東京アートウイーク2016
東京都現代美術館「MOTアニュアル2016キセイノセイキ」
外の刺激+フランケンズ『見えない演劇』

–美術館のあちこちで「見えない演劇」を上演します。–

企画・構成 中野成樹・長島確
出演 竹田英司・鈴鹿通儀・洪雄大・斎藤淳子・北川麗/佐々木愛・藤谷理子/原田つむぎ、ほか

日時 2016年5月15日(日)11:00-15:30頃終了
料金 無料(予約不要)一部展覧会会場内(要チケット)で展開します。

東京アートウイーク2016▶▶▶
東京都現代美術館▶▶▶
「MOTアニュアル2016 キセイノセイキ」展覧会ウェブサイト▶▶▶

中野成樹 コメント

「見えない演劇」というのは、僕たちの仲間だった熊谷保宏が2011年頃から実際に試しはじめたものです。本家はアウグスト・ボアール(1931-2009)というブラジルの演出家で、街中でちょっとした「演劇」をそっとはじめ、最終的には様々な市民をその場でおこる議論等に参加させることを想定していたようです。ブレヒトやボアールが大好きで、好きなものは完成度にこだわらずすぐにコピーしたがる熊谷でしたから、ずっと「見えない演劇」もやりたがっていたのでしょう。ナカフラ加入後すぐに若い役者たちとこれを開始しました。実際に試してみると、本家のような骨太なものには中々ならず、実に静かで、垂れ流しのようなものになってしまいましたが、それでも熊谷は嬉々として次を次を企んでいました。

こんなことはありませんか?

・電車の中で、目の前の高校生たちの会話が妙に耳に入って来る。
・街中で、つい子供をキツく叱っている母親の心身の辛さが何だか伝播してくる。
・レストランで、心から誇りをもって働いている人の姿にふと自分を省みる。

今回の「見えない演劇」は、プロの俳優をつかい、例えばそんなことをプロデュースする企みです。俳優たちは己の能力の全てを用い、丁寧にその場にとけ込みます。ですので、それが「つくられた演劇」だとは、おそらく多くの人は気がつかないでしょう。人の目にふれてなんぼの演劇が、“見えているのに見られていない”ことをやるわけです。もしかすると、“見てないふりして見られている”なんてのあるかもしれませんが、しかしどのみち、いるのにいない、いないのにいる、といった禅問答や謎々みたいなおこないです。今回はこのように半ば公開の形をとりますが、日々我々は、「妙に耳に入ってくる」ことや、「何だか伝播してくる」ことや、「ふと省みる」キッカケを、粛々と創り続けています。意識して、あるいは無意識に。無意識に……? とすると、我々とは皆様のことでもありそうです。
シェイクスピアに、こんな有名な台詞があります。「この世は舞台、人はみな役者」 (『お気に召すまま』2幕7場)。ならばつまり、「見えない演劇」というのは、その実践、そしてその実感でもありそうです。意外と古風になっちゃいました。

外の刺激+フランケンズ 中野成樹

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